不動産の契約の際には、契約の取り交わしを行う前に、
重要事項についての説明
を行います。
その重要事項の説明に関して、
オンライン会議等のITツールを活用して、遠隔地にいる相手方と映像を通して行う重要事項の説明を行うこと

IT重説
と言います。

ちょっと細かい内容ですが、整理しておきます。

IT重説について

相手方とは非対面での説明になり、パソコン等を利用して通常の説明と同様に説明を行います。
ですので、一方的な説明ではなく、双方向でやりとりできる環境が必要となります。
相手からの質問を受けることのできるようにしておかないといけません。

IT重説の運用の経緯としては、2015年8月から約2年間の社会実験の後、2017年(平成29年)10月1日から運用が開始されています。

法的には

「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」(平成13年国総動第3号)
第三十五条第一項関係(重要事項の説明等)

として、平成29年8月に告示されています。
契約の種類は、「賃貸借契約」が対象です。
売買物件の重説は対象ではありません

下記の国土交通省のサイトに、運用マニュアル等が記載されています。細かい注意点などが記載されています。

国土交通省 IT重説本格運用(平成29年度~)
賃貸取引に係るITを活用した重要事項説明実施マニュアル(平成29年9月)

運用フロー

実際の運用フローとしては、下記のような内容となります。

1.事前に行うこと

・相手側からの同意
トラブル防止の観点から、事前に相手方からIT重説を実施する旨の「同意書」を取得します。
・書類の事前送付
事前に、業者側の記名押印された重要事項説明書および添付書類を相手側に郵送で送付しておきます。
・ツールによっては事前のアカウント取得
事前の相手側のIT環境の確認オンライン会議のツールによっては、事前にアカウントの発行が必要なものもあります。
事前に問題なく通信ができるかチェックしておくと安心です。
・IT環境開始する前に、
重要事項説明書および添付書類を見ながら説明を受ける状態であること
映像および音声が問題ない状態であることと確認します。
を確認する。

2.IT重説の開始

下記の内容で進めていきます。
・当該宅地建物取引士証を画面上で提示し、相手側の視認を確認。
・相手側の本人確認(免許証など)を行う。
・書面の説明

3.通信障害が発生した場合

途中で通信障害が発生した際は、一旦中断して、環境を復旧してから再開します。
(実験期間中のデータでは、約1割が途中で障害が発生しています。障害発生時の手順も事前に相手側と確認しておくほうが良いです。)

注意点

・重要事項説明書の書類に関して
紙による書類(業者捺印済みのもの)を事前に送る必要があります。
PDFなどのファイルをEメールで送付することはNGです。
・録画に関して
オンライン会議の機能によっては、映像を録画できるものもあります。
トラブルに備えて、録画しておく選択肢もありますが、その際は、以下の点に配慮する必要があります。
・録画することに関しての相手方の承認(書面にて)。
・録画したデータに関しては、個人情報の保護に関する法律(平成 15 年法律第 57 号。以下「個人情報保護法」という。)に則った管理が必要となります。

IT重説用のツール

IT重説用のツールとしては、下記の種類があります。

ネットミーテング用のツール

いわゆるネットミーテング用のツールとしては下記があります。。
・インスタントメッセンジャーに動画通信サービスが含まれているもの。
スカイプ(Skypeなど)

・オンライン会議ツール
Zoom、Cisco Webex、Google ハングアウト、Wherebyなど

IT重説専用のサービス

アットホーム
スマート重説というサービスを提供しています。

全日本不動産協会
全日推奨ソフトウェアのご案内
全日本不動産協会は、マイクロソフトのTeamsを推奨しています。

補足
ITツールは、無料のもの、有料のもの、あるいは、無料でも時間制限などの制約のあるものもあります。
また、事前のアカウントの発行なしで利用できるものもあります。
以上、IT重説についての説明でした。

オンライン会議ツールについては、下記ページもご参照ください。